山口耕道さん TALK EVENT

7月29日に行われた大蔵流狂言方山口耕道先生によるお話し会、盛況のうちに終わりました。
650年続いて来た能と狂言、一般的にはとても遠い存在に感じるかと思うのですが、それをとても身近なものにしてくださる心地の良い時間でした。
650年間能は全く変わっていないこと、着物から感じる昔の気候のこと、建築技術の発達と能楽の関係、能と狂言は観客に向けてではなく、神様に向けて演じられているものである、そうしたことを動きや図を交えて分かりやすくご説明してくださいました。
能というものが身近に感じると共に、どこか650年という時間がすぐこの間に感じるような、不思議な時間が流れていました。
後半は姿勢の話や発声の話を、実際に扇子を持って立上り、皆で謡や狂言のセリフを口に出しながら実践する時間でした。
正しい姿勢が見つかると、身体の力を抜いていても上から強い力を載せられてもびくともしなかったり、声は大きく出そうとするのではなくて、遠くへ届くように意識するなど。
そしてその正しい姿勢から発せられる声は身体の骨を震わせてスピーカーのように振動を増幅してくれる。先生の見本から、参加者も実際に体験を通して学び取るとても有意義なお話会でした。

私達の子供はこども狂言というものを山口先生から学んでいます。
子供たちは最初は全く興味を持たず、友人に誘われ何とか体験会に参加したところ、今はお稽古が無い日を惜しむくらい狂言が好きになっています。
能はとても不親切だと山口先生はおっしゃいます。実際に能を見に行っても最初はよくわかりません。しかしそれだけに人それぞれに楽しむ方法や見方は様々であり、だからこそ650年も続いて来たのではないかと。
分かりやすいことやすぐに楽しいことばかりに目が行きがちですが、永く続いて来たこうしたことに向き合うと思いもしなかった発見や、深い気付きがあります。
そう思って見回してみると意外と身近で演じられている能と狂言、皆様もし宜しければ騙されたと思って是非一度足をお運びください。
こども狂言は参加者随時募集中です。そして来年1月24日(日)に今年度の公演を予定しています。
狂言と聞くととっつきにくいかもしれませんが、実は昔のお笑いです。本当に声が出るくらいに笑える楽しい時間をお過ごし頂けると思います。
山口先生による素晴らしい、そして沢山笑える狂言もご覧頂けます。
こちらも是非お越しくださいませ。
H& Architects 半田俊哉