JOURNAL

暖かい家

2019.02.08

我が家では初めて薪ストーブを使った年に薪がギリギリ足りなくなった経験から、常に多めの薪をストックしているようにしています。
その薪が今年はいつもよりも大分余っているように感じます。
昼暖かいから点けていない日があったり、あまり火を強くしすぎると暑いので火が上がらない熾火(おきび)でしばらく放置したりすることがあったり。
体感で感じる「今年は暖かい」が、どのくらいの物なのかが薪の残量から推し量ることができます。
薪ストーブ
薪ストーブは一階の、それも吹き抜けに面した場所に設置することが効率の良い利用方法とされています。
一階は薪ストーブから出る赤外線の輻射により暖められ、二階は吹き抜けに上がって来た暖かい空気の対流によって暖められます。
我が家兼事務所である丹波篠山の家もその定石に則った上で、更に平面プラン上家の中心に設置しています。
丹波篠山の家
吹き抜けに面した間仕切壁は天井まで延ばさずに、上がって来た暖かい空気が部屋を跨いで届くようにしています。
暖かい空気は放っておくと二階に溜まって不快なほどの暑さとなるのですが、ここでは天井扇を設けずに吹き抜けに面してサーキュレーターを回して空気をかき回し、サーキュレーターの首振り機能を使ってこの間仕切り壁越しに各部屋に暖気を送り込みます。
個室に一応エアコンはある物の、冬の暖房は薪ストーブだけで賄っています。
この薪ストーブは対応面積160㎡まで、それに対して丹波篠山の家は約122㎡、吹き抜けがある分面積だけでは測れない部分はありますが十分に家全体を温めてくれます。
トイレを含む家全体が一日中暖かいと寒い冬(特に篠山は寒いのです)というのはさして嫌な物には感じず、そこで過ごす人間自体もアクティブになります。
これは我々の感覚でしかないのかもしれませんが、家が暖かいと外が寒いことを忘れ外で遊べるものと家族全員勘違いし、そして実際に遊びだすと動いてからだが温まるので寒いことはそれはそれで忘れます。
こんなに窓が多くて寒くないのか?とよく尋ねられますが、基本的な断熱性能を上げ、窓ガラスも断熱性能の高いものとすることで外の寒さを中で感じることはほとんどありません。(今はそういったガラスも大分安価になってきています)
前向きな冬を過ごすためにも暖かい家、お勧めです。

エイチ・アンドは神戸と篠山を拠点に活動する建築設計事務所です
神戸事務所:兵庫県神戸市魚崎北町5-3-16-307
丹波篠山事務所:兵庫県篠山市東吹