JOURNAL

御影の家 引渡し

2015.09.18

神戸は御影で進めていたリノベーションが晴れて引き渡しを迎えました。
リノベーションでは予期しないトラブルが付き物ですが、築浅のマンションだったこともありそういった問題もなくとてもスムーズに進みました。
日本や海外の雑貨や家具をたくさんお持ちのクライアント。
時間が経って味が出ている家具を包む器としての空間を考えました。

写真はいつもと違い初挑戦したビビッドな原色使い。
アンティーク調の家具と同調せず、対峙することで空間に緊張感を・・・というのはもちろん嘘で、こちらは工事中のマスキングテープが貼られた化粧垂木。
でもこんな色使いをする建築家も世界にはもちろんいて、どうすればそんな色使いを思いつくんだろう、と思うほどの素晴らしいものもあります。
でもそんな色使いをしている人たちからしたら淡い色使いの多い日本の空間に対して逆に驚きと発見があるのかもしれません。
青い空、色とりどりの生き物がいる国では身の周りも自ずとカラフルに。
対して淡い光の中では差し色でビビッドなものはあるかもしれませんが、人のつくるものも淡い色合いのものが自然と多くなります。
その国にはその国なりの自然な色合い、素材感があって、全てとは言いませんがその境界は大きくは跨ぐべきではないと考えています。
地域の環境に調和しづらく美しくない、そして慣れ親しんだ環境とは全く異質な空間に住まうということがどうも豊かな生活につながると思えないからです。
なので我々はその場所その場所ににとっての「自然な」空間、建築を考えることを大事にしています。

Photo: Rafter with masking tape of an renovation project.