JOURNAL

松彦さん

2015.11.02

京都は松彦さんのモデルハウスに行ってまいりました。
伊礼智さん設計のこの住宅、隅々まで、本当に隅々までよく考えて設計されたものでした。
伊礼さんは納まり、間取り、しつらえに至るまで様々な面で標準化を進められている方です。
目の前にある標準化されたモノたちはそれ以前のモノたちからのフィードバックの集大成であるわけです。
同時にこの住宅自体での経験も次の住宅における標準の更新に寄与し、研ぎ澄まされていきます。
松本社長が本当に丁寧にお話し下さったこともありますが、気が付くと内部の写真を一枚も撮りませんでした。
良いものに出会うとそれを敢えて写真に収めたくないことがたまにあります。
伊礼さんは幸い様々な標準化されたディテールに関して分厚い本も出されていますので、頭の中で空間を思い出しながらページをめくることにいたします。
このモデルハウスはまだ一般には公開されていないそうで、住宅の設計や施工に関わる同業者には公開されています。
訪れた設計者はその仕事の良さを見て仕事を依頼したくなることでしょう。
しかし同業者である施工者に見せることは金銭的な利益にはつながらないはずですが、同じ仕事をする者同士が情報を共有することを大事にしているという、、利害関係を超えた考え方にとても共感いたします。
見学が終って帰ろうとすると、庭先に植わっている芋掘りをさせてもらうことに。
芋を食べることは大好きな娘は、まさかそれが土に埋まっている物だとは思わなかったようで、「お芋さん、おっきかったね~、おっきかったね~!」とそのあとずっと言っていました。
モデルハウスの写真は撮らなかったので、芋の写真でご容赦ください。
モデルハウスは一般にはそろそろ公開されるということですので、是非一度訪れてみてください。

Photo:Sweet potato from Matsuhiko-farm.