JOURNAL

地鎮祭

2014.04.30

先週末は快晴の中での地鎮祭。
誰が言っていた言葉か忘れたけれども、「建築家は神に代わって唯一風景を作り出せる人」という言葉がある。(正確なフレーズは覚えていないけれど・・・)
自分たちはそんな大層な立場ではもちろんないけれど、土地に手を加え、その上にしばらく鎮座する構築物を作らせてもらう、そんなことの許しを請い、土地の神様を鎮めるのがこの地鎮祭。
色んな理由から最近はされない方も増えてきていると聞くが、単純な起工式としての意味合いで考えた場合、非常に大事な儀式だなぁ、と感じている。
建築主、設計者、施工者がこれから新しい住まいが建つ敷地で一同に会する。
建物の配置を表した地縄で「ここが玄関で、ここがリビングルームですね」とか言う話をしていると、我々も施主さんも自然と笑顔になってくる。
そして完成への思いを膨らませ、言葉に表せない高揚感を感じる。
言葉に表せないからこそその時間を皆で共有することがとても大切だと思っている。
そこに神々しい儀式が加わることで形式的にも起工に際して相応しい体験が皆の心に残る。
上棟式の高揚感はもっともっと強い。地鎮祭でこれだけ楽しみなのだから、上棟式は・・・!
乞うご期待、である。

地鎮祭の後は、すき取った土でできた小山でちびっこ三名は大はしゃぎ。
住まいが出来上がったらこの子供たちはこうやって楽しく遊ぶんだろうなぁ、という妄想も膨らむ。
そんな妄想以上のものが出来上がるよう、精いっぱい頑張ります。

Photo: Shimenawa