JOURNAL

丁寧に解体

2018.06.07

尼崎では羽根建築工房の大工さんたちによる住宅の解体作業が進んでいます。

通常住宅を丸ごと一軒解体する、となると専門の解体業者が入りますが、その住宅を改修する前提での解体では主にその後施工をする大工さんが解体を進めます。

この住宅ではなるべく元の和室の意匠を復元することとしているため、解体された造作部材のほとんどは再利用されます。
耐震補強を柱として機能的なことを改善する最低限のプラン変更、断熱改修を行う予定です。
その後にそれらの部材を自ら戻すため、解体も慎重に行う必要があるためです。
その為丸ごとの解体よりも時間もお金も掛かります。
耐震改修をするか建て替えるか悩んでいる、というところから始まった計画ですが、単純な二択だけではなくその間にあるいくつかの選択肢も含めて検討した結果、現在の方向性に着地しています。
元々周囲には同じように木造瓦屋根の住宅が並んでいたという界隈で、お金も時間も掛かることを承知で極力現状の建物を残したいと決断されたクライアントには敬意を表します。

エイチ・アンドは神戸と篠山を拠点に活動する建築設計事務所です
神戸事務所:兵庫県神戸市魚崎北町5-3-16-307
丹波篠山事務所:兵庫県篠山市東吹