JOURNAL

東京での踏査

2024.06.28
先日行った東京での踏査。
元々私は関東出身ながら、田舎に住んでからは都会、とりわけ東京というものにどこか否定的なイメージを持っていましたが嬉しくも反省することとなる一日でした。
東京での踏査
篠山という田舎に住み生活していく上で、里山の風景は美しく、その中に佇み暮らすことはもちろん嬉しいことなのですが、それ以上にこの地に来てから出会った地元や移住してきた人々と日々時間を共にすることが暮らしを豊かにしてくれている源だと感じています。
施主と東京の街を踏査をする中で、施工をお願いする地元の工務店さんと話をし、その後近所の喫茶店に行き話をしました。
東京での踏査
工務店さんは祖父の代から続く工務店の歴史と第二次大戦の空襲のことや、氏子惣代として地元の神社のことやお祭りのことなどを、また喫茶店のマスターは自治会でのあれこれや自治会活動を超えた新たな祭りのようなものを企画しようとしていたり、色々しようと思うと今までしてきたこととの関係で難しい点もあったりと、その話をするお二人や施主の顔、そしてそこから感じる人間と町の質感は正しく私たちが篠山で感じている暮らしを豊かにしてくれる「源」ものそのものでした。
踏査を行ってからの現地調査では朝に到着した時とは打って変わって、そのものの見た目は変わっていないのにとても豊かな暮らしが想像できるようになっていました。そしてこれから考えるプランも自ずと地域とのつながりをどうするか、という視点が大事な要素となりそうです。
東京においてこんな人たちに囲まれて生活することとなる施主に少し羨ましさを感じながら、嬉しくなる一日でした。
そして東京へ来たついでに日本民藝館へ。
日本民藝館
そんな東京への質感と共に訪れると柳宗悦さんを始め、沢山の方々が日々この界隈でものづくり文化の未来を思考したのだろうなということがなんだか今もどこかで行われているかのようにありありと感じられ、当時からある建物と自宅に囲まれタイムスリップしたような不思議な時間でした。
 
 
エイチ・アンドは神戸と篠山を拠点に活動する建築設計事務所です
神戸事務所:兵庫県神戸市魚崎北町5-3-16-307
丹波篠山事務所:兵庫県丹波篠山市東吹
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