JOURNAL

土間とデッキ

2025.01.22

古民家改修の現場では施主さんによる解体工事が終わり、大工さんによる工事が進んでいます。
元々大きく南に開いていたプランの建物には広い縁側がありました。
改修計画ではその部分を土間とデッキにし、デッキ部分は外部を少し内側に入り込ませる空間とし、土間は内部ながら靴を履き外の様にも過ごせる空間とし、プラン的にも使い方的にも外と中が入り混じる構成としています。
古民家改修

鬱蒼とした森となった庭木の剪定、いや剪定というよりは伐採作業から始まり、建物の解体工事のほとんどを自ら行ったお施主さん。
当然住んでからも家の中のことや外のこと、様々なことを自ら行い、そして楽しまれるのだろうと想像します。
そんな時にこの中のような外であったり、外のような中がとても便利で居心地の良い暮らしの場となるはずです。

施工自体も大工さんがすべてやり切らず、できる部分はご自身でする予定。
ということで本当の竣工はまだまだ先かもしれませんが、それも既に楽しみにされているお施主さん。
建築士というのは施主さんを引っ張る立場であるべきと心掛けては居るものの、そうした部分に関しては施主さんに対してある種畏怖のような感覚を持って眺めています。
住まいづくりという行為が施主さんの暮らしがそうして変わっていくきっかけになり、そして出来上がる建築がその暮らしをより豊かにすることに資するとなれば、とても嬉しいことだなと思います。

 

 

エイチ・アンドは神戸と丹波篠山を拠点に活動する建築設計事務所です
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