JOURNAL

薪ストーブという「家族」

今朝の篠山は1℃。一昨日から自宅の、そして今日からはアトリエの薪ストーブをつけました。
薪ストーブ
エアコンに比べると点火するまでの準備や暖まりまでに時間が掛かるため、特にシーズンの始めは中々億劫に感じてつけ始めを先延ばしにしがちです。
ただ一度つけだすとその暖かさの力強さと質感、揺らぐ炎を感じそんな面倒は一気に吹き飛びます。
半袖を着て窓という窓を全開にする夏、何もしなくても気持ちの良い春や秋など、そういえば一年の半分は無用の長物ながらも空間の中では割と良い位置に鎮座しているこのお方。
冬が近づき薪ストーブ本来の役割が発揮されると、建物全体もようやく完成されるような感覚があるなと今年ふと気が付きました。
無用の長物から住まいの中心に早変わり。
薪ストーブ
その不思議な求心力により空間の重心が大きく動き、人間の動きや振る舞いも変わります。
この時期だけそこに家族がもう一人増えたような、というと言い過ぎかもしれませんが例えて言うならばそれが一番近い感覚かも知れません。
明日の朝もまた面倒だなと思うに違いありませんが、つけてみるとおはようと挨拶をしてやりたくなるような時間が訪れるはずです。
 
 
エイチ・アンドは神戸と篠山を拠点に活動する建築設計事務所です
神戸事務所:兵庫県神戸市魚崎北町5-3-16-307
丹波篠山事務所:兵庫県丹波篠山市東吹
https://h-and.net