JOURNAL

コーヒー焙煎

2024.09.12

以前自宅を新築した際に友人からプレゼントしてもらったサンプルロースターを使って、コーヒー豆の焙煎を始めました。
コーヒー焙煎

豆の産地と品種、ナチュラルかウォッシュドか、焙煎の火の入れ方、熱源、焙煎時間、焙煎方法、淹れる時のお湯の温度、水の種類、フィルターの種類、タイミング、蒸らし時間、お湯を入れる量、色々な組み合わせがあって掛け合わせてみると気が遠くなりそうになってきます。
料理と比べるとこれだけ単純に思える作業でもこれだけの複雑さと結果の差異が生まれるわけですが、その全てを試してみてベストな回答を導き出すというのは容易なことではありません。
コーヒー焙煎

建築においても同様で、すべての組み合わせの可能性を漏れなく確認した上でこれ以上ない回答を導き出すというのは不可能だと思います。
もちろんある程度レンジを絞った上で、その上での最適解を得るためにはひたすら「スタディ」と呼ばれる工程で様々な要素の「値」を調整し、結果を確認し繰り返しながらゴールへと近づくといった方法もあります。
ただどの段階においても可能性は常に無限大であり、その無限の中からある程度のレンジを絞って行動するという手順は理屈を超えた部分があると感じています。
そしてその理屈を超えた部分は日々の暮らしによって醸成されるとも感じています。
良い建築、もとい良い暮らしを提案する者としては建築の勉強に励むだけでなく、むしろ自らの暮らしを見つめ、良いと思う暮らしを送ることがひいては良い暮らしを提案できることにつながると考えています。